コロナで好業績の業界は!ずばりゲーム業界。広告業界は厳しい冬の時代。
コロナ禍で、今や若者のみならず、全世代に広がったゲーム。
巣ごもり消費で勝ち組になったゲーム業界
任天堂 の『あつまれ どうぶつの森』が4~12月で1620万本上乗せ(累計3118万本)が昨年絶好調でした。
そんなこともあり、売上高は1兆4044億円(前年同期比37.3%増)、営業利益は5211億円(同98.2%増)と驚異の数字を弾き出しました。
任天堂は、「あつ森」以外に、スーパーマリオもあることも強みで、昨年発売の『スーパーマリオ3Dコレクション』が、832万本とヒットになりました。
これはコロナの影響が大きかったようです。
ソニーは、昨年11月にPS5を発売したゲーム&ネットワークサービス分野が絶好調です。一時はゲームに注力してしまったことで、どうなってしまうのだと言われたソニーですが、ここにきて、売上高8832億円(前年同期比40%増)、営業利益802億円(前年同期比50%増)と大幅増になりました。
「プレイステーション プラス」などが増益に貢献しています。
スクウェア・エニックス・ホールディングスの『ファイナルファンタジー7 リメイク』(昨年8月時点で全世界累計販売本数500万本)
カプコンは、昨年3月発売の『バイオハザード RE:3』が世界累計360万本と堅調にヒットしました。
どの企業も好調で、株価が倍になった会社もありました。コロナで思わぬ棚ぼただったと言えなくもありませんが、やはり顧客目線でものづくりを行っていたことがヒットにつながったのだと思います。
電通の業績は、1595億円の赤字
広告代理店では、電通の売上高発表があり、2020年12月期の連結業績決算(国際会計基準)は、純損益が1595億円の赤字でした。
赤字額は過去最大で、前期の808億円の赤字からさらに拡大しました。
ここまで大きな赤字を抱えることになったしまったのは、驚きでですが、コロナで致し方がないという感じです。
実際、電通の株価は大きな下落には至っていません。今後経営を立て直して、コロナが収束すれば、業績は上向くという見解のようです。
電通が心配な要因は、いちばんの大切なのは、顧客目線で仕事ができているのかという点です。大企業はやはり変化対応力が弱いからです。
どうしても、人や組織という壁があり、迅速に変化に対応する能力が備わっていません。広告代理店として、顧客であるクライアントの業界変化に適時よいタイミングで提案できているのかと言えば、できていないという声をよく聞きます。
ゲーム業界が好調ですが、それを仕事にどう生かして提案するのか。など動きが鈍いと言われています。
感度のいい広告マンは昔はいたのですが、今は大企業で組織が縦割り。結局営業も、クライアントのために、全力で仕事をするという社員が少なくなりました。
良い意味で、サラリーマンになってしまったのです。それは、電通だけに限らず、博報堂も一緒です。
昔からのやり方、制作部隊が全く変化していません。いつも同じようなプレゼン企画ではお得意様も納得できるはずがありません。
オリンピックの延期も騒がれていますので、今年の広告代理店は冬の時代を迎えます。
当然、1500億円規模の赤字をそのままにできるほど、台所事情はよくはありません。
大手の広告代理店は冬の時代
一方でサイバーは、自社でメディアやTVなどを持ち、顧客の生活の変化によりそう媒体や新規事業を数々行ってきました。
創業メンバーは全員残っているわけではありませんが、顧客変化に対応して事業展開をするという昔からのビジョンをきちんと経営に生かしています。
これから数年以内に、大リストラが起きて、ネット広告の新しい幕開けになることは間違いありません。
その時に、大手の電通や博報堂、ADKが勝ち残っていられるか。ですが、10年後も同じように安泰とはいかないのは明白です。
今から10年後はどんな社会や世の中になっているのか。そういったことを考えて転職活動はした方がよさそうですね。
電通の次は博報堂がリストラか?
今後、早期退職や希望退職が発表されるリスクがあります。電博とも業績数字は良くないうえ、先行きが不透明。
経営手腕も、クライアント頼みで、営業も昔のスタイルで変わっていません。
変化しなくてはならない時代に変化できない。と言われています。
高年収の社員を抱えた会社ですから、人件費は重くのしかかってきます。特にバブル世代の社員は、スタート時点の給与がよかったわけですから、苦しい台所事情でしょう。
2021年はオリンピックで、数十億を各企業から捻出して、売上に貢献したいところです。それができるのかどうか次第で、人材放出をするのかどうか注目されるところです。